河川文化
河川文化を語る会講演集 <その35>

写真「河川文化を語る会(その35)」

平成10年6月から、川に関心のある方々が月に一度集まり、川にかかわる文化をテーマにゲストスピーカーから話を聞き、意見交換をしてまいりました。

今回、平成22年2月から平成22年12月までのうち4回分の講演内容を講師が加筆修正し、講演集としてまとめました。
ぜひともご一読ください。


4/6判  260頁 
一般価格:1,200円(税込・送料なし)
会員価格: 700円(税込・送料なし)


収録内容

メダカの生態に関する研究と啓発活動
   ―山口県立厚狭高等学校生物部での取り組み―

 児玉 伊智郎 氏
(山口県立厚狭高等学校 教諭)

はじめに
山口県立厚狭高等学校生物部の活動の様子
 身近な自然の観察/宇宙実験への参加
メダカの生息地点の水環境
 メダカの研究のスタート/メダカが生息する地点の特徴/
 メダカの生息を制限する環境/自然に配慮された工事と効果/
 メダカと水草の関係/メダカはどこから来たのか
メダカの遺伝子汚染
 野外に生息するヒメダカとの出会い/クロメダカとヒメダカの交雑/
 被食の影響/クロメダカとヒメダカの泳ぐ力/
 野生メダカへのヒメダカ遺伝子の混入
メダカとカダヤシの種間関係
 山口県におけるカダヤシの放流の歴史/攻撃行動の比較/
 逃避行動の比較/両種の分布状況/水温と両種の関係/
 水流と両種の関係/両種の食性の傾向/
 アンモニアや亜硝酸に対する耐性/種間関係のまとめ
研究成果の発表
啓発活動への取り組み
おわりに
 

環太平洋の生命文明:水の循環を守った文明

 安田 喜憲 氏 
(国際日本文化研究センター 教授)

稲作漁撈文明と畑作牧畜文明
 米を食べて魚を食べる人も文明を持っていた/玉は山のシンボルだった/
 山は天地の懸け橋だった
長江文明の発見
 文明には精神がある/文明の精神は移転する/
 大地の豊穣性を守る文明の価値の再発見
森・里・海の水の循環を守った稲作漁撈文明
 人を信じることができる社会と公共心/
 人を信じる社会は未来を信じることができる/
 命あるものはつながっている/地球には意思がある/
 生物多様性を守った日本人の心
環太平洋の生命文明圏の発見
 雲南省・貴州省から東南アジア・台湾・日本へ/太平洋に漕ぎ出した人々/
 共通する太陽・鳥・柱・山・玉/人糞を肥料にする/
 魚を食べ聖樹を崇拝するやさしい心/環太平洋の生命文明圏
 
 

古代と現代の治水
   ―現代治水事業の原点をさぐる―

小山田 宏一 氏 
(大阪府立狭山池博物館 学芸員)

はじめに
治水灌漑研究の意義
 公権力と治水灌漑事業/東アジア技術交流/現代社会と治水灌漑研究
古代の治水構造物
 古代河内湖の環境/築堤開田の堤/河川堤防/護岸・水制/放水路/
 昆陽池と治水/依網池と治水/狭山池と治水
古代治水技術の画期とその歴史的背景
 古墳時代中期治水構造物の歴史的背景/七世紀治水構造物の歴史的背景/
 古墳時代中期と七世紀の歴史的背景の違い
伝統的河川工法の歴史
 関津遺跡の護岸/百間川遺跡の堤防/室遺跡の堤防/津寺遺跡の護岸/
 弥生時代の護岸/古代韓国の天然材料を用いる河川工法/
 古代中国の天然材料を用いる河川工法/
 日本における天然材料を用いる河川工法の発達
おわりに
 

北欧の自然と文化
   釣りキチ外交官の見た川と魚と人生模様

     大塚 清一郎 氏 
(エッセイスト・元駐スウェーデン大使)

ある国際会議での長演説のジョーク
スウェーデンといえばノーベル賞
スウェーデン人はヨーロッパの日本人?
スウェーデン人のユーモア
スウェーデン人は俳句が大好き
知的な痴的な外国語講座
社会福祉先進国スウェーデンの光と影
スウェーデンの社会福祉から何を学ぶべきか?
スウェーデンの社会福祉の「影の部分」
釣りキチ外交官の見たスウェーデンの川と魚と人生模様
イドショー・ストロンメン川の復活
スウェーデンの「自然享受権」という考え方
カニとマグロとサーモン……貴方の生き方は何ですか?
世界フライフィッシング選手権大会
 


講演者略歴

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